台湾の大学生と、まんのう町の中学生

台湾・屏東大学の学生と、まんのう町の中学生。
年齢も、暮らしている場所も違う二つの世代が、お互いの町や文化、普段の暮らしについて紹介し合いました。
話題になったのは、特別なことばかりではありません。
いつも食べているもの。学校への行き方。好きなアニメ。普段使っている言葉。
そんな身近な話から、台湾とまんのう町が少しずつ近づいていきました。
自分たちの町を、台湾の学生に紹介する
まずは、中学生からまんのう町や日本について紹介しました。
まんのう町の食べ物として登場したのは、ひまわり牛や羽間いちじく。
ひまわりについては、町を彩る花としてだけでなく、オイルや種を使った食品などにも活用されていることを伝えました。
そして、まんのう町を代表する場所の一つ、満濃池。
長い歴史や「ゆる抜き」、季節ごとの風景について紹介し、最後には「満濃池はどんな形をしているでしょう?」というクイズも。
町の自然を紹介する発表では、ホタルも取り上げました。
夜になると、暗い景色の中に小さな光が浮かぶ――。中学生にとって身近なまんのう町の風景も、台湾から来た学生に伝えようとすると、一つの「町の魅力」になります。
普段は当たり前に見ているものを、外から来た人にどう伝えるか。
自分たちの町を紹介することは、中学生自身がまんのう町を見つめ直す時間にもなりました。

「やばい」も、日本を知る入り口に
紹介は、地域の話から日本の文化へと広がります。
寿司やおすすめの観光地といった定番の話題に加えて、中学生が紹介したのが、若者がよく使う「やばい」という言葉でした。
「おいしくって、やばい」
「テストの点が悪くて、やばい」
良いときにも悪いときにも使えるけれど、目上の人には使わないほうがいい。
日本語を学んでいる台湾の学生にとっては、教科書だけでは分かりにくい、普段の日本語です。
さらに、日本のアニメについては、『ハイキュー!!』や『転生したらスライムだった件』を紹介しました。
実は台湾の学生たちも日本のアニメやゲームが好きで、『夏目友人帳』や『葬送のフリーレン』が好きだという学生も。ゲームでは『マリオカート』や『ゼルダ』など、私たちにもおなじみの作品の名前が挙がりました。
国は違っても、「それ知ってる」「私も好き」という話題があると、距離はぐっと近くなります。
静かな剣道の型に「かっこいい!」
最後に紹介したのは、剣道です。
剣道が、勝ち負けだけではなく、礼儀や相手への思いやり、自分の心を鍛えることを大切にしていることを説明し、実際に剣道の型を披露しました。
竹刀で激しく打ち合うのではなく、相手と向き合い、一つひとつの動きを静かに重ねていく剣道の型。
台湾の学生たちは、その様子をじっと見つめていました。
特に男子学生からは、思わず「かっこいい・・・!」という声も。
技を競うだけではなく、稽古を重ねながら自分自身を磨いていく。剣道を通して、日本文化にある「道」という考え方にも触れてもらいました。


台湾とは、屏東とは?
続いて、屏東大学の学生の皆さんが、自分たちの暮らす台湾について紹介しました。
台湾の地理や気候、マンゴーをはじめとする果物、学生たちが暮らす屏東の風景や食べ物。そして、国立屏東大学で学んでいることや、普段の学生生活についても話してくれました。
授業のない時間には、漫画を読んだり、アニメを見たり、ゲームをしたり、イラストを描いたり。
「台湾の大学生」と聞くと少し遠い存在に感じますが、好きなことや友達との過ごし方を聞いていると、ぐっと身近に感じられます。
「台湾ではどうなの?」
発表のあとは、中学生から次々と質問が出ました。
「台湾で有名な食べ物は?」
「日本に来て初めて食べたものは?」
「台湾ではどんなスポーツやアニメが人気?」
日本で初めて食べたものとして、その日のお昼に食べたうどんを挙げる学生もいました。
なかでも興味深かったのが、日本と台湾の「交通の違い」です。
台湾ではバイクが身近な移動手段で、学生たちもバイクやバス、自転車などを利用しているそうです。また、学生たちの身の回りでは歩いて移動する人はあまり多くなく、場所によっては車やバイクのそばを歩くため、歩行者として危ないと感じることもあるのだとか。
日本に来て、歩いている人の多さや道路の様子にも違いを感じたと話してくれました。
アニメや食べ物のように「同じだね」と思うこともあれば、普段の移動のように「そんなに違うんだ」と驚くこともあります。
質問が続くうちに、最初の緊張した雰囲気もいつの間にかやわらいでいました。
「台湾ではどうなの?」
そんな素朴な疑問から、お互いの普段の暮らしが少しずつ見えてきた交流となりました。




コメント