top of page
子供の人種

​12月10日
世界人権デー

​いまの私ができること

12月10日は世界人権デーです。

世界人権宣言(Universal Declaration of Human Rights)」は、「すべての人民にとって達成すべき共通の基準」として1948年12月10日に採択されました。それからこの日を国際人権デー(International Human Rights Day)として世界中でお祝いしています。

いまの私ができること、例えばいつもの買い物を少し視点を替えてみるのはどうでしょうか。​

​ショッピングで世界を変える?

生活のためには安いものを選ぶことも重要です。でも安さの理由が誰かの人権が侵害されているとしたらどうでしょうか?

たとえば、みんなが大好きなチョコレート!価格を安くするためには、原料のカカオ豆を安く仕入れないといけませんが、そうなると生産農家さんたちは安いカカオ豆を作る農薬に頼ったり、畑の拡大のため森林伐採をするかもしれません。

また児童労働者が使われていたり、栽培農家とフェアな取引(フェアトレード)をせず、農家の人たちの生活が苦しくなると、さらに農薬や、児童労働を使う悪循環も起こっています。​

 

​ショッピングをするときに、どのような材料が使われているのか、メーカーは生産者とどのように付き合っているのかを知り、そういった企業の製品を買うことで応援する方法もありますよ。

SUNNYSIDE FIELDS の八十川さんに、
 カカオ豆の仕入れとショコラティエの
  お仕事についてインタビューしました!

kyoichi.jpg

八十川 恭一さん

まんのう町長尾のsunnyside fields(サニーサイドフィールズ)でパティシエを担当されています。

 

チョコレート作りへの情熱が高く、とても研究熱心な方です。生産農家の方から直接仕入れたカカオ豆から風味豊かなチョコレートを使ったお菓子を作られています。サイトのプロフィールに”一人ひとりが好みのフレイバーと出会ったり、「チョコレートって面白い」と好奇心を育める、豊かな体験を作りたいです。”とあるように、実際にカカオ豆からチョコレートを作る体験ができるレッスンも開催されています。

Screenshot 2022-12-09 at 14.57_edited.jpg
チョコレートとナッツ

仕入れのお話の前に、八十川さんがショコラティエになったきっかけを教えていただけますか?

まんてんドラポ.png
kyoichi.jpg

元々はパティシエをしていまして、ある時お客様に究極のガトーショコラを依頼され色々なチョコレートを試したのですが、なかなか「これだ!」と思えるものが作れなかったんです。そこでチョコレート作りから調べて、自分でチョコレートを作り出しました。

最終的にお客様に提供したガトーショコラはとても好評で、お客様から”チョコが違うとここまで変わるんだね!”というお言葉をいただいて、とても嬉しかったことを覚えています。

ダークチョコレートチャンク

へぇ〜!究極のガトーショコラ(チョコレートケーキ)を注文された事がきっかけでショコラティエになられたんですね!

チョコレート作りって簡単そうに見えるのですが、難しいことってありますか?

まんてんドラポ.png
kyoichi.jpg

カカオ豆からチョコレートを作るにあたってたくさんの工程があります。これは使用するカカオ豆の状態に合わせて、毎回微調整をする必要があります。これを見極めるのはなかなか難しいと思います。

カカオ豆の状態に合わせていつも調整するって大変そう!

じゃあチョコレート作りで面白いことはなんですか?

まんてんドラポ.png
kyoichi.jpg

同じカカオ豆を使ってもレシピを少しかえるだけでまったく違う表情のチョコレートになるところです。

レシピも無限にできるのではないかと探究心くすぐられます...

確かに、カカオ豆次第でチョコレートの風味が無限大に広がるなんて面白いです!わたしだけの究極のチョコレート!

さて次の質問なのですが、チョコレートづくりについて、八十川さんはよく『Tree to Bar(ツリー トゥ バー)』と言われているのですが、どういう意味ですか?

まんてんドラポ.png
kyoichi.jpg

チョコレート作りで「Bean To Bar(ビーン トゥ バー)」と表現されることがあります。これは「カカオ豆からチョコレートを作る」という意味の造語なんです。つまり買った豆からチョコレートを作るということです。

でもチョコレート作りを突き詰めていくと、木の栽培や収穫後の発酵作業もとても大事だとわかりました。そこで「Tree To Bar」という言葉を使うようになりました。こちらは「カカオの木を大事に栽培する部分もふくめて、チョコレートを作る」という意味をこめております。木を育てている現地の農家さんや、その環境を守れるような取り組みも含めた所にも関わって、チョコレート作りをすることを目指しているからなんです。​

​豆じゃなくて木や発酵作業からチョコレート作りを意識しているんですね!​こだわりがすごい!

まんてんドラポ.png
ラジャ・アンパット島

良いカカオ豆を採るためには、良いカカオの木を育てていくことが大事なことはわかりましたが、カカオ豆はどこから仕入れているのですか?

​また実際に現地を訪れたことはありますか?

まんてんドラポ.png
kyoichi.jpg

すべてインドネシアより仕入れています。インドネシアには数千といわれる島があるのですが、島ごとに仕入れをしています。

いまはまだ8島ほどですが、徐々に広げていければと思います。

​実際に現地にも行っております。

島ごとに仕入れているんですね!
カカオ豆の仕入れで、フェアトレードを特別に意識したことはありますか?

まんてんドラポ.png
kyoichi.jpg

実際に現地に買い付けに行き、生産者である農家の皆さまとお話しをした際に強く思いました。カカオの栽培、収穫、日本への輸送。どの工程もすごく大変な仕事です。偽善に思われるかもしれませんが、現地の生産者の方々が頑張って作ってくれているからこそ、我々は良いチョコレートを作れるんです。感謝はもちろんですが、その頑張りがもっと評価されるべきだと思っています。

なるほど!たしかに良いカカオ豆が作られてこそですよね。
生産者さんが良い豆を作るためになにか応援されていることはありますか?

まんてんドラポ.png
kyoichi.jpg

インドネシアから輸入する際に、1kgあたり約20円を寄付する取り組みに現在挑戦中です。生産者の皆さまに援助を行えたら良いなと考えていますが、農園ごとに寄付をするシステムは難しく、まだ構築できていません。

でも、道は険しいと思いますがインドネシアの行政府の方と連携を取り合あって、「どうすれば生産者の皆さまの手助けができるのか? どのような援助が必要とされている?」と試行錯誤を重ねて少しずつ進めています。課題は山積みですが1つ1つクリアしていければと思っています。

他にも日本インドネシア珈琲とカカオ普及協会を設立して、さらにファンドも設立しました。現在も活動中です!​

まんてんドラポ.png

​八十川さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました!

これからも生産農家の皆さんと一緒に究極のチョコレートを追求して、美味しいチョコレートをたくさんつくってください!​​

bottom of page